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2011年04月30日

出荷制限の意味

千葉県香取市の農家が、ホウレンソウの出荷制限に従わず、
匝瑳市の八日市場青果地方卸売市場に出荷していましたね。
違反した農家は、15戸。出荷数は、11379束(4/28 現在)。

■出荷制限期間中の香取市産ほうれん草の出荷について(4/28)
‥千葉県HPより


゜+.――゜+.――゜+


出荷制限は、
対象になった農産物による健康被害を防ぐだけでなく、
それ以外の農産物の安心も確保するための措置。

出荷制限を守ることは、
「市場に出ているものは、安心して食べて欲しい」
と生活者に主張するための絶対条件でもあります。

そして、食の安全に対する意識の高さを
生活者に示すためにも必要な措置です。



出荷制限を守らない地域があると、
生活者の中に、自己防衛のため、
当該地域の農産物を買わなくなる方が増えていきます。

どんなに食の安全のために努力していると主張しても、
「どうせそこの農家は基準を守らないんでしょ?」
と言われかねません。

さらに不信が根深くなっていき、

「私は、食の安全を重視している。
だから、××県産の農産物は買わない」

と言われてしまえばおしまいです
今後の販売にも大きな影響が出るかもしれません。

このような事態を避けるためにも
出荷制限を守ることが重要なのです。



また、千葉県産の野菜を買い支えていた人にも
迷惑をかける可能性があります。

「汚染野菜を買う人がいるから、農家がつけ上がる!」
と言われてしまう可能性があるからです。

(現に、ネット上ではそういう発言が見られます。
放射性物質に対して大きな不安を抱いている方々は、
たとえ微量でも放射性物質が付着している農産物を
市場に出すこと自体許せないと考えているので。)



千葉県産の農産物の信頼を失わせ、
千葉県内の農家だけでなく、
今まで買い支えてくれた人々までも苦しめる。

それほど酷い事をしたのだということを
香取市の15軒のホウレンソウ農家は
肝に銘じて欲しいと思います。



下記に、千葉県が発表している
香取市のホウレンソウの放射性物質のデータの推移を
載せておきます。

香取市のホウレンソウは、
ヨウ素の値が高いですが、セシウムの値が低いです。
ヨウ素は半減期が短いので、
放射性物質の濃度の高さは、時間が解決してくれたはずです。

そして、出荷制限による損失は、
東京電力に補填してもらえばよかったはずです。

こうアドバイスできる人がいなかったのでしょうか?


゜+.――゜+.――゜+


【香取市のホウレンソウの分析結果  単位:Bq/kg】

(I-131:放射性ヨウ素、Cs-134,137:放射性セシウム
Bq:ベクレル)

採取日   I−131  Cs-134,137    発表
3/30   2117     50以下   第4報(3/31)
3/30    482       89    第4報(3/31)
4/8     204     50以下   第5報(4/12)
4/8      67     50以下   第5報(4/12)
4/14     40     17.3    第6報(4/15)
4/14     37     検出せず  第6報(4/15)
4/21   検出せず   検出せず  第7報(4/22)
4/21   検出せず   検出せず  第7報(4/22)
4/28   検出せず   検出せず  第8報(4/29)※
4/28   検出せず   検出せず  第8報(4/29)※

※パイプハウスで栽培
第8報のデータ以外、栽培状況(露地orハウス)は示されず。

香取市は、合併してできたという関係で、
2つのJA組織があります。
香取市の北西側(旧佐原市)がJA佐原の管轄。
香取市の南東側(旧小見川町、旧山田町、旧栗源町)が
JAかとりの管轄。

I-131 が 2117Bq/kg 計測されたのは、
JAかとり管轄のホウレンソウ。

高い値が出るのは、
多量の放射性物質が降った可能性もありますが、
畑の散水に井戸水でなく
溜めておいた雨水を使用した可能性も考えられます。


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〓関連リンク〓

■出荷制限期間中の香取市産ほうれん草の出荷について(4/28)
■千葉県産農産物の放射能モニタリング検査結果
■水田土壌の放射性セシウム濃度の調査結果について(4/8)
‥千葉県HPより

食品中の放射性物質の検査結果
‥厚生労働省報道発表資料


東日本大震災による県内の被害状況
‥千葉県地図。
千葉県の市町村の位置を確認できるので、載せました。
ちなみに、香取市の建物全壊は、47棟。半壊は、242棟(4/21現在)。
全壊は、旭市(320棟)、我孫子市(139棟)に次いで多い。
半壊は、旭市(657棟)、浦安市(470棟)、千葉市(335棟)に次ぐ。

香取市内の被災状況写真
‥香取市HPより


JAかとり
‥香取市の南東側(旧小見川町、旧山田町、旧栗源町)と、
東庄町、神崎町、成田市の一部(旧下総町、旧大栄町)が管轄区域。

4/1〜4 の出荷自粛は、香取市内の
JAかとり管轄のホウレンソウに要請されていた。
4/5〜22 の出荷制限は、
千葉県が香取市長とJAかとり・JA佐原の組合長に要請していた。

停止守った農家憤る 香取産ホウレンソウ
‥そりゃそうです。Asahi.com(4/28) より
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この件で、善良な農家が犠牲になってしまわないよう
支えていく必要があると思います☆




posted by 廉 at 10:45| Comment(0) | 野菜:日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月11日

いくら理論上大丈夫だからといって、現時点ではやってはならない事がある。


【私が、日本政府に宣言して欲しかった事】

■原発事故により、
食品に対する放射性物質の基準値を引き上げざるを得ない。
しかし、引き上げるにしても、EU基準の範囲内に留める。

■EU諸国は、現行の基準で問題なく暮らしている。
(EUの基準値は、日本の暫定基準より高い《4/5現在》。
EUは、近日中に日本の基準に合わせて引き下げると表明。)

■今の基準は一時的なもので、
原発からの放射能漏れが収まったら、
徐々に基準値を下げていく。


【放射能汚染地域の知事に宣言して欲しかった事】

■農産物の放射能モニタリング検査は、
今後も継続的に実施し、即時公表する。

■基準値を超えた農産物は、意地でも流通させない。


だから、安心して食べて欲しい。


゜+.――゜+.――゜+.


このように国民に約束する事によって、

「政府・地方自治体は国民の健康をしっかり守っている」

という姿勢を示し、安心感を与えて欲しかった。

しかし、
政府は国民が知りたい情報(特に原発関連)を
即時に開示しないというケースがあり、
国民に不安を与えています。

また、一部の知事が
「暫定基準では厳しすぎて、農産物が出荷できないから」と
政府に暫定基準の引き上げ要求をしています。

それにより、
「基準自体が意味の無いもの」という印象を国民に与え、
風評被害対策の努力を台無しにしている気がします…。



このように主張している知事は、
「緊急時の基準としては厳しすぎるから、下げて欲しい」
と考えているのだと察します。

しかし、
いくら理論上大丈夫だからといって、

現時点ではやってはならない事があると思います。



食に対する不安が高まっている時に
知事が基準値引き上げの要求をする事は、

「××県は、
食の安全に対する意識が希薄である」

という印象を生活者に与えかねません。

その影響で、風評被害が長引くのではないか?
という事を、私は心配しています。



それに、
生身の人間が長年にわたり
健康に問題なく暮らせている地域の基準を踏襲した方が、
動物実験から導き出される結果より、
圧倒的に安心感があります。

ゆえに、
EU基準内にある今の暫定基準を引き上げてはならない
と私は考えます。


゜+.――゜+.――゜+.


欧州連合(EU)は、
民衆の放射能に対する不安を受け止めて、
5日、輸入食品に対して次のような方針を固めました。

■放射性物質の許容基準を暫定的に引き下げる
(当面、日本の基準を適用

■現行の基準が妥当かどうかを6月末までに調査する
(今の基準は、チェルノブイリ原発事故を受けて設定されたため)



この方針を表明する事で、次の効果が期待できます。

■「国民の健康をしっかり守っている」という姿勢の明示。

■「日本から輸入した食品は、
EUより厳しい基準を満たしている」事を認識させて、
日本の食品に対する偏見を抑える。


このセンスが、
日本政府&地方自治体に欲しかった…。


゜+.――゜+.――゜+.


4/2 のブログで、私は、

『放射性物質が基準値以下だから絶対に安全
とは考えていない』

と書きました。


それは、

専門家の間で
意見が分かれている事象に対峙する場合は、
謙虚な姿勢で臨むべき

と考えているからです。


「チェルノブイリ原発事故で
子どもの甲状腺ガンが増えたのは、
牛乳に含まれていた放射性ヨウ素(I-131)が原因だった」
という事は、様々な研究機関で発表されています。

しかし、
未だにセシウムとストロンチウムなどによる健康被害に関しては、
明確な因果関係を見出せていないようです。


チェルノブイリ原発事故の健康被害の研究は、
今でも進行中の状態。まだ完結したわけではありません。
ゆえに、因果関係のハッキリしていない事が存在します。


このような場合、私達は

必要以上に怖がらず、また、油断する事なく

対処していく必要があるのではないでしょうか。


゜+.――゜+.――゜+.


3/27に、私の地元の小松菜から
放射性ヨウ素が 1100ベクレル/kg 検出されました。
でも、私は現在も地元の葉物を普通に買っています。

千葉県旭市のイチゴも食べています。
母は、4箱(16パック)買ってきて、
ジャムを作りました。


私は、ただ
「今までと変わらない暮らしを心掛けているだけ」
です。
それが、間接的に被災地を助けることになると信じて。



現在、
「風評被害で苦しんでいる産地の農産物を
積極的に購入しよう!」という動きが、
関東中心に出てきています。

「被災地を復興させるために、今の私達にできること」
と考えての行動です。

「日本人って優しい…」

そう感じています。


この意識を持っている人達を不幸にさせないためにも、
放射性物質の測定データの継続開示と不正・隠蔽防止は
絶対条件です。



関東・東北の農家は、
「自分の育てた農産物が出荷停止になるかもしれない」
という不安を抱えながらも、種を蒔き、育てています。

その気持ちに応えるために、
私は、これからも正確な情報に基づき行動していきます。


゜+.――゜+.――゜+.


【参考資料】

3/31 のブログ にも載せましたが、
Codex ・ EU ・ 日本の放射性物質の基準値は、こんな感じです。

≪放射性物質の基準値比較(ヨウ素・セシウムのみ)≫
                    (単位:ベクレル/kg,L)

                   Codex     EU    日本

ヨウ素      乳製品              500     300
(I-131)     その他      100   2000    2000

セシウム     乳製品             1000     200
(Cs-134,137)  その他    1000   1250     500

※Codex(コーデックス)
  ‥食品の国際規格を設定する国際委員会

※ Codex基準において、

放射性ヨウ素の数値(100)は、
Sr90,Ru106,I129,I131,U235 の合計。

放射性セシウムの数値(1000)は、
S35,Co60,Sr89,Ru103,Cs134,Cs137
Ce144,Ir192 の合計。


現行のEUの基準値を、もう少し詳しくすると…。


≪放射性物質のEU基準値(4/5 現在)≫
                    (単位:ベクレル/kg,L)

           乳幼児用   乳製品    その他     液体の
           食品           の食品     食品

ヨウ素        150     500    2000     500
(I-131)

セシウム       400    1000    1250    1000
(Cs-134,137)

ストロンチウム     75     125    750      125
(Sr-90)

プルトニューム     1     20     80       20
(Pu-239)

【4/14 追記】
≪放射性物質のEU基準値(4/12 改訂)≫
                    (単位:ベクレル/kg,L)


           乳幼児用   乳製品    その他     液体の
           食品           の食品     食品

ヨウ素         100     300    2000     300
(I-131)

セシウム       200    200    500      200
(Cs-134,137)

ストロンチウム     75     125    750      125
(Sr-90)

プルトニューム     1      1     10       1
(Pu-239)


※原文は、→こちら←へアクセスして、
『1.3 4月8日に加盟国は緊急輸入制限措置を〜』の下の
PDFを参照してください。

※日本の基準は、→こちら←のPDFを参照してください。


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posted by 廉 at 15:04| Comment(0) | 野菜:日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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