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『そよ風の吹く、はらっぱ』
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2009年07月07日

地域に密着する不動産業 〜女性社長の人生観と哲学〜

6/23(火)
地域づくりに寄与する情報誌『かがり火』。
そして、地域づくりのリーダーが集うサロン『なみへい』。
その関係者の交流会に参加しました。
ゲストは、野老真理子(ところまりこ)さん。
千葉県大網白里町にある大里綜合管理株式会社
(以下、大里)の社長です。社員数は、35名。

経営理念は、『一隅を照らす』。
生きていることに、巡り合えたことに感謝し、
皆さまのお役に立ちたい。

多くの人々が 「住みたい!」と思うまちづくりを推進、
そして、地域の人々同士が交流を深められるようにと
会社内に約200坪のフリースペースを作り、
料理に自信のある町民が交替でシェフになるレストラン、
コンサートやセミナーの開催。
他にも、海岸や道路etc.の清掃活動、駅前の交通整理、
学童保育など、約110もの地域活動を実践。
地域に深く根ざした企業経営をされています。


利益獲得を主目的とする企業行動としては非効率に見える
様々な地域活動をする原動力となるものは何なのでしょうか?


〓 まず、私達が一歩前へ踏み出そう! 〓

始まりは、社員の勤務中での死亡事故。

「何故、事故が起こる原因に気付かなかったんだろう?」
「再発を防ぐには、どうしたらいいか?」

自問自答の日々の中で辿り着いた一つの答えを
野老さんは「清掃」の中に見出します。

一見、汚れているとは思えない場所も、
磨いてみると明らかに色が変わります。

『汚れていないと思っていた所も、実は汚れている。』

潜在化している問題に気づくには、
まず、問題を発見できる環境を整備すること。
そして、それに気付いたら、「どうにかしよう」と考え、
改善するための行動を起こして変化させていく。

これが出来るようになれば、
事故を未然に防げるようになるのではないか。

それから、野老さんは、社員と一緒に
社内の清掃・整理整頓を徹底します。そして、
その範囲を社内だけでなく町にも広げていきました。



ちょうどその頃、バブル後の不況で
不動産の価値が大幅に下がってしまいました。
お客様アンケートでは、

「地価が上がって欲しい。」
「町が発展してくれれば…」

と、資産価値向上の願いが書かれていました。

「どうしたら、実現できるか?」

そう考えて出した結論は、
「この町を、みんなが住みたいと思える町にする!」
そのために、まず私達が一歩前に踏み出そう。
できる限りのことを精一杯やろうと決めました。
そして、この趣旨に賛同して協力したいと願う町民とともに
地域コミュニティの再生・活性化を進めていきました。



このようなプロセスを経て、
約110もの地域活動は生み出されたのです。そして、
「住みよいまちづくり」のために活動する人々の拠点にと
『大網白里まちづくりサポートセンター(まちサポ)』をオープン。
地域活動を推進する人々の交流の場になっています。

これには、野老さんの「組織は公の為にある」
という考えが具現化されていると思います。
まちづくり推進の功績を自分達だけのものにせず、
関わった全ての人々と共に分かち合おうとする精神が
表れています。




〓 企業は、公のもの。
  そして、次の時代に繋げていくもの。〓

地域が抱える大きな課題の一つに
「子育て支援」があります。

人間は、誰でも自己実現の欲求を満たすべく
頑張る権利があります。しかし、その為に
子供を犠牲にしていいわけではありません。

大里さんには、子育て中の母親の社会参加促進のため、
精一杯協力しようとする姿勢が見られます。

それは、子供を保育園・幼稚園に預けている3〜4時間だけ
働きに来ている母親が数名いて、子供の病気や行事etc.
でのお休みにも柔軟に対応しているからです。



また、会社内にある約200坪のフリースペースは、
昼間はレストラン、夕方は学童保育の場に早変わり。
夏休みには、サマースクールも開催されます。

サマースクールでは、子供達も社員と一緒に朝礼に参加。
最初は、落ち着きなく、周囲を走りまわっている子供達も、
4週間後には人の話をしっかりと聞けるようになっている
そうです。

「4週間で、子供達はこんなに成長する。」

社員に、「自分自身も日々成長しているか?」を
考えさせるきっかけにもなっています。

「子供達は、学童保育を通して
私達が地域の会社として貫いていこうとしている姿を見ている。」


「地域の子供達を扱っている」という責任と自負を持ち、
子供達が社会性を身につけるスタートになるように

野老さんは常に考えています。
ゆえに、「朝礼での変な掛け声」のような
子供達が奇異に感じることはしないそうです。




子育て中で、今は短時間しか働けない社員も、
子供が大きくなればフルタイムで働けるようになります。

今は、そのウォーミングアップの時。
そう考え、長い目で見た人材育成をしています。

また、ここの学童保育で育った子供達も、10〜20年後には
大里に就社、または、大里のお客様になるかもしれません。

(実際に就社した社員が数名いるそうです!)

地域活動を通じて培ってきた信頼は、
地域の人々の間にも広がっています。

大里の営業マンが客先を訪問しても、嫌な顔をされることなく、
「頑張って!!」 と応援されることもあるそうです。

そして、「大里さんだから、私の不動産管理を任せたい!」
「是非、大里さんから物件を買いたい!」 と
新規顧客獲得にも繋がっています。

凄いのは、これら地域活動は、採算がとれている事。
これだけ多くの地域活動が、
会社の経済的負担になっていないなんて!!
だからこそ、無理なく続けられるわけです。

このようにして、
ゆっくりと着実に築きあげられた良好な人間関係は、
将来にわたって大里さんの大きな財産になるでしょう。

そして、今後100〜200年と続いていく企業になる要素の一つ
になっていくと思います。


仕事とは、『お役立ち』。
それは、私達の知恵と力と心を集めたもの。
「ありがとう」と言われる心地よさを知り、積み上げていく。
周囲に感謝し、感謝される人間関係を構築していくことが、
社員教育だけでなく、販売にも繋がっていく。
 

〓 問題解決の主体者たる、
       成熟した市民になろう。 〓

会社や地域が抱えた問題に対し、
自分達が属する組織の壁を越えて集まり、
「私たちに何ができるか?」 を考え、話し合う。
こうして問題解決の糸口を見出し、行動に移していく。

野老さんは、社員が
このような「問題解決の主体者」になる事を望んでいます。
それは、下記の言葉から理解することができます。

逃げない、避けないで、正面から見据え、近づいて、
(仕事とそうでないことを)分けないで、
諦めないで自らの体を使って行動していくこと。
どんなときも、そう、「今から、ここから、私から。」
仕事の課題&地域の課題も真剣に楽しく取り組んでいこう。


問題解決の主体者たる成熟した市民が増えていき、
世界中に広がっていけば、地球上の様々な問題を解決でき、
幸せな社会が実現できる。

野老さんは、そう考え、
社員とともにその第一歩を踏み出しています。

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野老さんのお話を聞いて、
これからの時代に企業が生き残っていく一つのヒントを
見た気がしました。

混沌とした21世紀に生き残っていく企業。それは、
経営者だけが、今の地位に『残りたい…』と考える企業でなく、
みんなが 『残したい!』 と思える企業。

そういう企業であれば、経営危機に遭遇した時にも
誰かが手を差し伸べてくれると思います。


情報誌『かがり火』もそう。これは、
地域活性化のため地道に頑張る無名な人物に焦点をあて、
彼らの見識と経験、意見etc.を紹介してきた雑誌。しかし、
今年4月に発行した129号をもって休刊になってしまいました。

これに対し、読者からたくさんの手紙&FAXが届きました。
それには、「存続して欲しい」という願いや
「何故、止めるんだ!!」という怒りが書かれていました。

存続を願う人々の思いが集まり、
みんなで知恵を出し合い、応援していこうと
『かがり火を復刊する会』が発足。
復刊に向けて動き出しました!

いいものを残していくには、
私たち生活者も支えていかなければならない。

この思いが強くなりました。

゜+.――゜+.――゜+.――゜+.――゜+.――゜+.――゜+.――゜+.
〓関連リンク〓
リーダーズサロン なみへい
‥起業家や経営者、企業や地域のリーダーが集う交流サロン

大里綜合管理株式会社
‥野老さんの会社のHP。
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7/23 のかがり火交流会が楽しみです♪




posted by 廉 at 13:42| Comment(4) | 雑記帳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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