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2008年10月16日

有機農産物についての勉強会・座談会【消えたレポート vol.1】

日本ベジタブル&フルーツマイスター協会ホームページの
リニューアルに伴い、旧レポートに分類されていたVMC講座の
レポートが削除されました。
その中で、私が書いたものを『消えたレポートシリーズ』として
このblogに再度掲載します。

1回目は、野菜ソムリエ講座の講師であり、
有機JAS認定検査委員として活躍されている藤井淳生先生の
「有機農産物についての勉強会・座談会」です。

開催:2007年4月

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有機JASの登録認定機関である
「日本オーガニック&ナチュラルフーズ協会(JONA)」から
藤井淳生先生をお招きして、有機JAS制度の内容やその課題、
検査の実態などについてのお話を聞きました。


≪有機農産物≫
有機農産物とは、自然の力を最大限に活かして生産された農産物。

以前は「有機」の基準が統一されていなかったので、
生活者が商品を選ぶ際に混乱を招きました。
平成11年のJAS法改正で有機農産物のJAS規格が制定。
「有機」「オーガニック」と表示できる農産物は、
有機JAS規格を守って生産され、
有機JASマークが付されたものだけに限られるようになりました。

有機農産物と呼べるのは、次の要件を満たしたものです。
■ 原則として、農薬や化学肥料を使用しない。
■ 種まきまたは植え付けの時点からさかのぼり2年以上
(果物などの多年生作物の場合は、最初の植え付け前3年以上)、
  禁止されている農薬を使用していない圃場(農地)で栽培。
■ 遺伝子組み換え由来の種苗を使わない。
■ 農林水産大臣に登録された認定機関の検査を受け、
 合格したもの。

有機JASの登録認定機関は、
■ 圃場が農薬に汚染されないよう対策が取られているか?
■ 衛生的に管理されているか?
■ 生産から出荷に至るまでの生産工程の記録を作成して
 いるか?
■ 有機栽培をしやすい適切な品種が選定されているか?

などを調査し、生産農家が認定基準に適合しているか判断します。
生産農家は、認定を受けた後も、定期的に登録認定機関による
検査を受けなければなりません。

驚いたのは、有機JASマークのラベル管理の徹底ぶり。
使用数、在庫数を正確に把握し記録する事が要求されます。
また、有機JASマークのついたダンボール箱から中身を
取り出したら、必ずマジックなどでダンボール箱の
有機JASマークを消去が必要。
それは、中身がすりかえられるのを防止する為です。

「有機JASマークは、
厳しい生産基準をクリアして生産された事を示す証明書と同じ」


この認識を持ち、行動できるかが生産農家に問われます。


≪有機農産物と農薬≫
有機農産物は農薬を使用しないのが大原則ですが、
例外的に使用できるケースがあります。
それは、有害動植物による作物の被害が甚大で、
通常の有機農法による防除法のみでは効果的に防除できず、
このままでは圃場が維持できないという事態になった場合。
使用が認められているのは、
有機JAS規格の別表2に記載されている農薬だけです。
つまり、有機農法の範囲内で最大限手を尽くしたけれど
どうにもならない時、有機農産物の国際規格に準じた限定された
範囲の農薬のみ使用が許可されるわけです。
例外として農薬使用できるといっても、
厳しい条件が課されています。

≪有機農業を推進する意味≫
日本において有機農産物に期待されているのは、
「安全性や栄養価が高いのではないか?」という事。
しかし、日本で認可されている農薬は、使用法を遵守すれば、
人間の健康被害をもたらすほど農作物に残留するものは無いと
考えられています。
だから、一般的に流通している野菜(慣行栽培・特別栽培・有機)
における農薬の安全性は、ほぼ同等なのだそうです。
また、有機農産物だから必ず美味しいという訳ではなく、
味や栄養価は、生産者の技術や天候などの要因によっても
左右されるでしょう。

では、有機農業を推進する意味は何でしょう?
それは、次世代へ農業を継承していくために、
優良な環境と農地を保全していく事
です。

生産効率や外観上の品質など一部の要素だけ重視して
化学肥料・農薬の使いすぎた結果、
地下水・河川を汚染などの環境悪化を進めただけでなく、
農地の地力を低下させてしまいました。
また、化学農薬を使い続けると薬剤に耐性を示す
病原菌・害虫・雑草が出現し、農薬そのものの効果がなくなるため、
さらに強力な農薬が必要になるという悪循環を引き起こしました。

ゆえに、堆肥等による土作りを行い、
化学肥料や農薬を使うとしても効率的に利用し、
環境への負荷を減らす農業が求められるようになったのです。
有機農業は、その流れの受けて広がりつつあるものの一つと
言えます。

しかし、課題がたくさんあります。
■生産支援が不十分
   生産技術の研究・開発が遅れている。
   病害虫などによる品質・数量の低下が起きやすい。
   また、昔ながらの技術が存在したとしても伝承されない。
■非効率な圃場の配置
   たとえ有機農法で生産していても、
   周囲の圃場で農薬が使用されているため農薬の飛散が
   防げず、有機JASの認証が取れないケースが多い。
■市場がまだ小さい                      …など。

これらの課題を解決するために、平成18年12月に
成立・施行された有機農業推進法への期待が高まっています。

日本の有機農産物に対する生活者の理解が深まり普及していけば、
食糧自給率を上げるだけでなく環境保護に協力することにもなります。
有機農産物を育てるには手間がかかるので生産コストが高いうえ、
良品率が低いという事もあり、慣行栽培の農作物より価格は高く
なりがちです。でも、その差額を「国土・環境保全のための投資」と
考える人が増えれば、この流れは広がっていくだろうとの事でした。

藤井先生のお話を聞いて、
有機農産物の新たな側面を見ることができました。
また、エコロジーと農業は、様々なところで結びついている事も。
例えば、「地産地消」は、その地域で生産された産物をその地域で
消費する事で、地域の生活者と生産者を結びつけるだけでなく、
農産物を消費地へ運ぶ余分なエネルギーも節約できるという事など。
農業に関する新たな視点を見つける機会になりました。

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 私は、12月の講座に参加予定です☆
ラベル:VMC
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