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『そよ風の吹く、はらっぱ』
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2009年03月12日

農薬の毒性について

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※2009年5月11日 追記

日本ベジタブル&フルーツマイスター協会の公式HPに、
このレポートが掲載されました。

 こちらをクリック してご覧ください。
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 藤井淳生先生による、『12ヶ月講座』第3回。
今日のテーマは、農薬の毒性です。
藤井先生は、有機JASや生産情報公表JASの認定機関に所属し、
食品工場へ立ち入り衛生管理の仕事だけでなく、
農業も営んでいます。

農薬を使用する立場と農薬の管理・使用状況を評価する立場に
ある先生は、農薬をどのように考えていらっしゃるのでしょうか?

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日時:平成21年1月19日(土) 13:00〜15:00
講師:藤井淳生 先生 (【株】農水産ID)
会場:協会本部渋谷第二教室

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 お話は、農薬を含む化学物質が国によってどう管理されているか
から始まり、農薬の安全性の審査、農薬の残留基準の設定方法、
毒性の考え方、農薬の功罪と続いていきました。

 まず、人の健康や生態系に有害なおそれがある化学物質を
管理する法律についての説明です。

【化学物質審査規制法
(化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律)】

  化学物質による環境汚染を防止するため、新規の化学物質の
製造・輸入に際し事前審査制度を設けるとともに、
化学物質の製造・輸入・使用等について必要な規制を行うのが目的。
 食用油にポリ塩化ビフェニール(PCB)が混入したことにより、
皮膚病・肝硬変などの健康被害を受けた認定患者が約2万人も
発生した「カネミ油症事件」を契機に、昭和48(1973)年に制定。

【化学物質排出把握管理促進法】
  事業者による特定化学物質の自主的な管理を促進し、
環境保全上の支障を未然に防止することを目的とした法律。
PRTR制度とMSDS制度が柱。

≪PRTR制度 : Pollutant Release and Transfer Resister
                   (環境汚染物質排出移動登録)≫

  事業者は、特定化学物質の排出量・移動量を把握し、
データを国へ届け出る。国はデータを集計して公表する。
また、国民からの個別事業者別のデータの開示請求にも応じる。
これにより、事業者自身は化学物質管理の評価・改善が行え、国民は
事業者の化学物質管理状況への理解を深めることが期待される。

≪MSDS制度 : Material Safety Data Sheet
                   (化学物質等安全データシート)≫

 対象化学物質またはそれを含有する製品を他の事業者に譲渡・提供
する際には、その化学物質の性状・取扱に関する情報(MSDS)を
事前に提供することを義務づける制度。これにより、事業者による
化学物質の適切な管理の改善を促進するのが目的。

続いて、農薬の管理・監視体制についての説明です。

【農薬取締法】
 農薬について登録制度を設け、販売・使用の規制などを行う。
これにより、農薬の品質適正化と安全かつ適正な使用の確保を図り、
農業生産の安定と国民の健康を保護するとともに、
国民の生活環境の保全に寄与することが目的。

農薬の定義や登録に関する手順、農薬の製造・販売・輸入者の義務、
農薬の使用者の責務について定めています。

 農薬を登録申請時に提出が必要な毒性等の試験成績は、
毒性試験(ex.発ガン性、催奇形性)だけでなく、
動植物の体内でどのように代謝されるか、
土壌・水中でどのように分解されるか、
環境への影響、そして、農作物や土壌にどの程度残留するか
なども審査されます。審査により安全性が確認され、
登録された農薬のみ製造・輸入・販売・使用できます。

【農薬取締法に基づく農薬の定義】
 農薬には、化学物質だけでなく、
植物によって生成される植物ホルモン、生物などもあります。

▼ 農作物を害する動植物・ウィルスの防除に使用する薬剤
  (ex.殺虫剤・除草剤・殺菌剤)
▼ 農作物の生理機能の増進・抑制に使用される薬剤
  (ex.植物成長調整剤)
    ⇒ ex. 種なしブドウ栽培に利用されるジベレリン。
▼ 病害虫防除目的で使用される天敵・微生物も農薬とみなす。
  生物農薬とも言われる。
    ⇒ ex. 天敵…チリカブリダニ(ハダニ類の卵を捕食)
       微生物剤…BT剤(害虫に寄生する細菌。
                      BT:Bacillus thuringiensisの略)


【農薬の残留基準の決め方】

1.動物実験で、無毒性量(NOAEL:No Observed Adverse Effect Level)を求める。

⇒無毒性量は、毒性試験においても何ら有害作用が認められなかった
 最大の暴露量。法定された全ての毒性試験でNOAELを求め、
 その中の最小値をADI設定のためのNOAELにします。

2.上記の無毒性量を安全係数(SF:Safety Factor)で割って、ADIを算出。

             ADI=NOAEL÷SF

安全係数…動物実験で求められた無毒性量から、ヒトのADIを求める際に使用する係数。動物とヒトとの種差、ヒトとヒトの個体差
(性別・年齢・健康状態etc.)を考慮。通常、種差を10、個体差を10として、それらを掛け合わせた100を基本とする。

ADI(Acceptable Daily Intake:1日摂取許容量)
 …食品中に含まれる農薬を、ヒトが一生涯にわたり毎日摂取し続けても健康に害を及ぼさないと推定される、1日あたりの許容量。
 体重1kgあたりの物質量(mg/kg/day)で表わされる。
 食品安全委員会で決定。

3.農薬残留基準の設定

⇒ 1日あたりの国民平均農産物摂取量の中に含まれる残留農薬を推定し、その合計がADIの80%を超えない範囲(食品だけでなく
空気や水からも 農薬が体内に取り込まれる可能性があるため)で、
 厚生労働省が基準を設定。

  幼少児・妊婦・高齢者では食べ物の量や内容が異なるので、
 この点も考慮。また、農作物によって、摂取量や栽培に必要な農薬量が異なるので、農作物ごとに基準が設定されます。

4.農薬使用基準の設定

  農薬残留基準に基づいて、農林水産省が農薬使用基準を決める。
   (ex.適用作物、使用量、濃度、使用時期、総使用回数etc.)

  農薬の残留基準は、農薬使用基準を守り適切に使用していれば、
 残留基準を超えないというレベルに設定されています。それにより、
 毎日の食事を通じて摂取する農薬の量がADIを超えないように
 できるわけです。

 加工食品の残留基準値は、製造するために使用された農作物の量に
基づいて計算された基準値により判断します。
同種の商品でも原材料の比率・調理法が異なるため、
加工食品に個別の基準値を設定するのは困難だからです。


【農薬の毒性】
農薬のリスクを考える際には、毒性の質と量を考える必要があります。

     リスク     =  毒性の強さ × 暴露量
  (危険性の程度)       (「質」)     (「量」)

毒性の強いものでも暴露量が少なければ無害になる可能性もあるし、
毒性の弱いものでも暴露量が多ければ有害になるおそれがあります。
農薬のリスクの適切な管理をするためには、
「質」と「量」を勘案して評価する必要があります。

 また、全ての物質は、摂りすぎれば有害になります。
例えば、食塩のLD50(半数致死量)は、3g/1000g。
体重50kgの人が150gの食塩を一度に摂れば、死の危険があります。

リスクの原因は管理可能ですが、その確率は管理不可能です。
だから、安全性を高めるためには、原因を管理し、リスクの発生確率を
最小限に食い止める措置を取る必要があります。


【無農薬は安全?】
 もし、農作物を無農薬で栽培すれば、
ヒトは食品から毒素を摂取せずに済むようになるでしょうか?
答えは“否”です。なぜなら、多くの植物が外敵から身を守るために
他生物が嫌う天然毒素を生成しているからです。

また、天然毒素には、農作物に付着したカビから生成されるものも
あります。代表的なのは、主にナッツ類や穀物に付着する
アフラトキシンから生成される毒素。その中でも「アフラトキシンB1」は
強い発ガン性物質を生成するので、食品衛生法で食品中に検出されてはならないと定められているほどです。

また、無農薬志向の農業で農薬代わりに使用される場合がある
「木酢液」。これにも製造過程で有機化合物が生成され、その中に毒性が確認されているものもあります。また、輸入品や粗悪品のなかには、
日本では禁止されている農薬が混入している場合があります。
有機栽培をしていた農家が、この木酢液を使用したため、
有機認証を取り消されてしまったケースがあるそうです。

 無農薬で栽培すると、農薬由来の化学物質を体内に摂取するリスクは
低減しますが、天然毒素を摂取するリスクは増加してしまいます。
農薬は、使用方法を間違えるとリスクになりますが、
正しく使えば別のリスクを軽減するという側面を持っています。
場合によっては、農薬によって安全性が高くなるケースもあるわけです。


【リスクと向き合っていくために】
 農薬は、農作物を害虫の被害から守り、品質・収量を安定させ、
雑草防除による労働力の低減、かび毒等によるリスクの軽減させる効果
があります。その反面、動植物の体内や環境のなかで分解されず蓄積
していく、あるいは、複数の化学物質が混合することにより、
ヒトの健康や生態系に影響を及ぼす可能性を否定できません。
 しかし、100%安全な食品はこの世に存在しない以上、
「どこまでだったら許せるか?」というようにリスクと上手に
向き合っていく方法を私たちは考えていかなければなりません。

そのためには、食品の安全性に対する
          自分なりの判断基準を持つことが必要です。

 「安全性」の科学的根拠を理解し伝えていくことで、食品の安全に関する情報を的確に判断できる生活者を増やしていけます。
化学物質に対する漠然とした不安感も取り除いていけるでしょう。
これも野菜ソムリエの大事な役割だと再認識する機会になりました。

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2008年10月08日

実るプロジェクトvol.8

遅くなってしまいましたが、8月に参加したVMC講座、
「実るプロジェクトvol.8」の内容です。

日時:平成20年8月9日(土) 16:00〜18:00
会場:協会本部渋谷第一教室

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 実るプロジェクトは、
    「野菜ソムリエの資格が仕事に結びつくように!」
という思いから生まれた講座。調理デモと食育の話で構成され、
私たち野菜ソムリエが資格を活かす際のヒントが散りばめられて
います。

 料理講師として28年間教壇に立ち、フードコーディネーターとして
も活躍されている田中先生のお話はとても楽しくて魅力的。
今回で8回目を迎える人気講座になりました。

 今回のテーマは、アジア料理(タイ・ベトナム系)。
なんと田中先生は、1泊3日(出国:土曜午後、帰国:月曜朝)で
タイへ行き、滞在中は色々な店で料理を食べまくるツアーを
年に数回決行するほどアジア料理が大好き。タイ・ベトナム料理
のレストランの開店をプロデュースした経験もお持ちです。
先生の携帯サイトにアジア料理のレシピがたくさん載っている
理由が分かりました。

 田中先生のアジア料理に対する愛は、調理デモ中にも
感じられました。タイ・ベトナムでの経験や食材や調味料etc.の
お話をされる時、情熱が溢れているのです。

 特にそう思ったのは、パクチーの話をされた時。
パクチーは、シャンツァイ(香菜)・コリアンダーとも呼ばれる
ハーブ。特有の香りが非常に強く、苦手な方も多いです。
今回の参加者にパクチーが苦手な人いない事が分かると、
田中先生はこうおっしゃいました。

 「そうかぁ〜、嬉しいなぁ。
     パクチーが好きと言われると友達に見えてくる♪」



【本日のメニュー】 (写真はクリックすると拡大します)

▼ヤムヌア(牛肉のタイ風サラダ)
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 スイートチリソースを使用した甘辛ドレッシングが素材を引き
立てています。パクチー(シャンツァイ)の香りが鮮烈。
牛肉は、贅沢にも飛騨牛でした。

▼ゴイ・クン(生春巻き)
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 先生に「失敗しないライスペーパーの戻し方」を教えていただき、
参加者全員自分で食べる分は自分で巻きました。
私は生春巻きを作るのは初めてでしたが、考えていたより上手く
出来て一安心。日本では、甘酢ソースがよく使われますが、
現地ではピーナッツダレが主流だそうです。

▼タイレッドカレー
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 唐辛子の辛みとココナッツの甘み、豊かなハーブの香りが
絶妙にマッチ。ジャスミンライスと日本米を1:2の割合で炊いた
ご飯から立つ甘い香りもエスニック感を醸し出しています。

▼ナスのはちみつ煮
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 野菜のデザートをと考えてナスを選択。オレンジの果皮の香り
豊かなリキュール「コアントロー」を加えて大人の味に。
アクが少なく柔らかい赤なすを使用しているので、
下に敷いたスポンジケーキとの相性も良好。



【食育の話】
 後半は、「食育のTV番組制作の流れ」と「家庭料理の重要性」
について軽く触れました。

 実際にTV番組に出演したり番組の制作会議に参加されている
田中先生が、良い番組作りをする上で重要と考えるのは、
「リサーチ」。
 単に文献やネットで調べるだけでなく、実際に生産者や
食品加工業者等、当事者にお会いして話を聞き、
それを活かせるかどうかで番組の質が決まるそうです。

 また、田中先生は食育講義を大人向けに限定しています。
それは、「子供が健全な食習慣や味覚を形成できるかは親次第」
と考えているからです。
 子供に何をどう食べさせるかは、実質的に親が決めています。
子供は、親が与えたもの信じて口にしている事からも、
親の責任の重さがうかがえます。

 例えば、子供が化学調味料や食品添加物の味に慣れてしまうと
濃い味つけを好むようになり、大人になった後で生活習慣病になる
可能性が高まってしまいます。

 田中先生によると、子供の味覚は8歳まで、免疫力は16歳まで、
骨の形成は20歳までに決まるそうです。また、太りやすい体質に
なるかどうかも子供の頃の食生活で決まるそうです。
 子供が長い人生を健康でいられるように、親は子供にできる限り
素材本来の味を体験させ、正常な味覚を形成させるよう努力して
欲しい。そして、親と子供が一緒に台所に立ち、親が家族のために
愛情を込めて料理を作っているという思いを子供に体感させる。
それによって、子供は料理の味と共に親の愛情も受け継いでいき、
体とともに心も成長させていくだろう。

「家庭料理を伝承していく大切さをこれからも伝えていきたい。」

先生はそう考えて日々活動していらっしゃいます。


【さて、これからの実るプロジェクトは?】
 今回の実るプロジェクトは、予定時間を30分オーバーしたにも
かかわらず、食育の話が十分にできずに終わってしまいました。
しかし、今日の続きは、次回以降改めてしてくださる事が決定!!

 また、「先生のレシピ本の写真撮影をしたカメラマンを招待して、
料理を美味しく見せる撮影法をテーマにした講座をやろう」とか、
「田中先生と行くタイ・バンコクを巡る旅を企画して欲しい」いう案も
浮上しました。さて、実現するでしょうか?

 今後の実るプロジェクトから目が離せなくなりそうです。

P.S. もし、タイ・ベトナムツアーが企画されたら、参加します!
           (でも、1泊3日だけは勘弁してください…)☆



【講義を終えて】
講義を通じて感じたのは、田中先生の

「アジア料理、好きだーー!!」 という想い。

料理の素材・調味料の話はもちろん、
タイ・ベトナムで経験されたことを楽しそうに話す田中先生。
この様子を見ていて、私も楽しくなりました。まさに、

       「愛だろ、愛!!」 でした(笑)。


 今回の食育の話は、時間の都合上簡単に触れただけでした。
でも、配布資料を見るとvol.6の内容に近いと感じたので、
その内容から田中先生が強調していた
『家庭料理の重要性』をピックアップして構成しました。
今回の内容は、次の機会にじっくりとお聞きしたいです。

田中先生は、食育の話が以前話した内容とかぶる事を
申し訳なく考えているようですが、私はそう思っていません。
田中先生の話の構成
(ex.どんなタイミングで何を話すのか?
     何をどのように説明するのか?)、
そして、聞く者を惹きつける話術はとても勉強になるからです。


「(以前に見た)生姜のみじん切りが見たい!」というリクエストに、
その方のテーブルに行って実演してくださいました。
サービス精神旺盛な田中先生の楽しい講座。
これからも参加し続けたいと思います。

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田中先生のお仕事を見学しに名古屋へ行こうと考えています☆


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posted by 廉 at 18:30| Comment(2) | 野菜:クラブ活動 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月28日

アカデミックレストラン 青森の食材 @駒沢

“知らないで食べる“から”知って食べる”を体感する
アカデミックレストラン。今回のテーマは、「青森県の食材」。
9月27日(土)18時〜、駒沢にあるフレンチレストラン
ラ・ターブル・ド・コンマで開催されました。

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店内に入ると、そこには洗練された空間が広がっていました。
こういう機会でなければ足を踏み入れないようなレストラン。

「何故私はここにいるのだらふ?」

場違いと思えるレストランに私がいる。なんか不思議な感覚です。
そんな夢見心地な気分に浸りながら、
始まるまでの時間を過ごしました。


まずは、
オーナーシェフ・小峰敏宏さんの調理デモンストレーション。
きのこから出てくる水分とバターの油を上手く融合させる
火の入れ方を教えてくださいました。
皆さん真剣な眼差しでシェフの手さばきを見つめていました。

美味しそうなきのこの香りが部屋中に広がります。
これから出てくる料理への期待がふくらんできました!!



【葉つきこかぶのエチュベ】

主産地は、下北半島の付け根にある野辺地町(のへじまち)。
かぶは冬の野菜というイメージが強いですが、
青森ではヤマセ(冷涼な東風)が吹く夏場に生産されるそうです。
出荷は、6〜10月。

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まずは生でいただきます。
瑞々しくて、ほんのり甘い。
驚いたのは、果肉だけでなく葉まで柔らかかった事。
サラダにも使えそうです。
まず、生の状態でかじってから、加熱するか生で食べるか
判断するのがいいでしょう。

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また、このこかぶは皮が薄く、新鮮なうちは、
ちょっと切れ目を入れるだけで簡単に皮を剥くことができます。
この性質を利用して、ナイフを上手に使うと、
写真左下のチューリップのような形に。

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そんなこかぶのエチュベ(蒸し煮)。
お野菜から出る水分も利用して短時間で火を通す、
素材の味が活きる調理法です。
かぶの上には、素揚げしたかぶの葉。
ダシには、はまぐりとあなごが使われているそうです。
こかぶのトロっとした食感と甘みが楽しめました。


【青森産つぶゆきと鱈の塩蒸し、愛ちゃんの香り】

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「つぶゆき」は、青森県農業試験場が育成した極小粒うるち米。
右の皿には、玄米。左は精米したものです。

玄米の形が丸く、大きさが普通の米の6割程度しかありません。
しかし、胚芽の割合が普通の米より多いので、同じ量であれば、
普通の玄米より栄養価が高くなります。

普通の玄米は火が通りにくいので下準備に手間がかかりますが、
「つゆぶき」の玄米は、小粒で火が通りやすいので、
白米と一緒に炊飯器でいつもどおりに炊くだけでいいそうです。
(割合は、「つゆぶき」玄米1:白米4)
「つゆぶき」の食感は、粘りが弱く、硬めで、パラパラとしている
ので、サラダやピラフに向いている印象です。

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「つゆぶき」ときのこをバターで炒めたものの上に、
海藻で巻いて塩蒸しした鱈をのせて。
鱈の中には、スライスした黒にんにく「愛ちゃん」が隠れてました。

黒にんにくは、にんにくを発酵させて辛みと香りを和らげ、
にんにくが本来持っている甘みを引き出したものです。
味はドライプルーンのよう。後味に、にんにくを感じます。
皮を剥けば、生で食べられますよ♪


【初雪たけと青森 棟方さんが採った天然の舞茸の煮込みと
海峡サーモンのポアレ】


海峡サーモンは、津軽海峡の外海で養殖されたトラウトサーモン。
水が冷たく、潮の流れが速く、うねりが5〜6mほどある津軽海峡。
そんな自然環境の中で育っているので、
身が締まり、上質の脂がのった肉厚なサーモンが育ちます。

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その海峡サーモンを
初雪たけ(写真右)と貴重な天然の舞茸とともに。
きのこは、食べるとコリコリと音がするほど歯ごたえが良い。
サーモンは、外側はパリッとしていて中はしっとり。
絶妙な焼き加減でした。

青森オリジナルの白いなめこ「初雪たけ」。
なめこ特有のシャキシャキした食感はありますが、
ぬめりがありません。香りも豊か。
淡泊な味なので、どんな料理にも合わせやすいきのこです。

※ムニエル…小麦粉をまぶして焼いたもの。
   ポアレ…小麦粉をつけないで焼いたもの。


【青森産シャモロックのコンフィー、アピオスとミズの出会い】

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'06年、「どっちの料理ショー」の特選素材に使われ、
2回勝利に貢献した青森産地鶏「シャモロック」をコンフィーに。

コンフィーは、塩漬けした肉を油で低温加熱した料理。
「この鶏肉、ちょっと塩気が強すぎるなぁ」と思ってたんですが、
こういう理由だったんですね(納得)。
ソースには、レバーと赤ワインビネガーを使用。
ビネガーの酸味で味に深みが増していました。


【青森産トウモロコシ“嶽きみ”とジャワ産胡椒のアイスクリーム
コルネに包まれたトウモロコシ“嶽きみ”のクリームと
ローストを添えて】


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「きみ」は、青森の方言でトウモロコシの事です。
青森で一番高い山・岩木山の麓に広がる嶽高原で栽培された
トウモロコシを「嶽きみ(だけきみ)」と言います。

獄きみ(ごくきみ)ではないので注意!!(笑)

標高450〜500mの場所にある嶽高原。日中は暑い夏でも、
朝晩は長袖が必要なくらいの温度差があります。
この気候が、味が濃く甘みの強いトウモロコシを育みます。

嶽きみの旬を迎える頃、嶽高原は、
嶽きみを買う車で渋滞が発生するそうです。凄い人気です!!

私は「嶽きみ」を食べたことがあるんですが、
それはまるでお菓子のような甘さです。
だからだと思いますが、ローストした「嶽きみ」を
褐色の甘いソースと合わせても、全く違和感がありません。

そして、このアイスクリームが素晴らしい!!
「嶽きみ」の甘さが存分に活かされていました。
毎日食べたいくらいです♪

盛り付けられたお皿を見て、感嘆の声。
そして、デザートを食べて、再び感嘆の声が上がりました。
シェフになるには、料理の腕が良いはもちろんですが、
絵心も必要なんだなと思いました。


【キャフェとアピオス】

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最後は、チョコレートでコーティングされたアピオスとコーヒー。

アピオスは、マメ科の植物なんですが、色々なおいもを
組み合わせたような味。ホクホクした食感があります。
インディアンが滋養強壮のために食べていただけあり、
栄養価は豊富。

そんなアピオスとチョコレートの意外な組み合わせ。
不思議な味わいでした。



【最後に…】

小峰シェフが、長年にわたり優良な農家との交流を
深めていくことで培った信頼。
そして、素材の魅力を引き出す腕とアイディア。
これらが、ラ・ターブル・ド・コンマにこだわりの農産物が
集まってくる原動力になっています。
これからも、様々な素材が小峰シェフの魔法にかかり、
素晴らしい料理に変わっていくことでしょう。

青森県庁の藤森さんと加藤さんには、
青森の素晴らしい食材を手配していただきました。
藤森さんの実体験に基づいたお話は、とても楽しかったです。
VMC講座で「青森食材」の講師をして頂ければと思いました。

司会をされたシニア・ベジタブル&フルーツマイスターの
黒川さんの優しい語り口は、会場全体を柔らかな雰囲気に
包んでくださいました。そして、青森の食材だけでなく、
小峰シェフや藤森さんの魅力も引き出していました。
参加してよかったです♪

皆さま、ありがとうございました!

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〓今回の開催場所〓
≪ラ・ターブル・ド・コンマ≫
東京都世田谷区駒沢1-16-7 中村ビル1F
【交通】 東急田園都市線 駒沢大学駅 徒歩5分
【電話】 03-3418-1011
ラ・ターブル・ド・コンマのホームページへは、こちらをクリック!


〓東京で青森の食材が買える主な店〓
 ▼伊勢丹新宿店
 ▼あおもり北彩館 東京店 (青森県のアンテナショップ)

≪あおもり北彩館≫
〒102-0071 千代田区富士見2-3-11 青森県会館1F
電話:03-3237-8371  FAX:03-3237-8372

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【交通】 最寄駅:飯田橋
JR               西口 徒歩3分
地下鉄 (有楽町線)‥Ba2出口 徒歩4分
     (東西線)  ‥A4出口 徒歩6分
     (南北線)  ‥B2出口 徒歩4分


〓今年2月に開催された
    アカデミックレストラン(青森の旬な食材)のレポート〓

こちらをクリック!


〓青森関連HP〓

aouma-banner.gif 青森のうまいものたち

■青森の魅力が満載♪のBLOG。素敵な写真がたくさんあります。
青い森BLOG

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posted by 廉 at 23:25| Comment(3) | 野菜:クラブ活動 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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