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『そよ風の吹く、はらっぱ』
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2007年02月06日

全農 平塚営農・技術センター見学会

1/19、平塚市にある“全農 平塚営農・技術センター”へ見学に行きました。25,205坪の敷地に数々の研究施設が並んでいます。

ここは、高品質・高付加価値のある農産物を、低コストで環境に負荷をかけないように生産する方法の研究・開発や農産物の品質・安全性の検査、JAグループの技術者養成、そして、最新の営農技術情報の発信基地の役割を果たしています。
中はどうなっているんでしょう? JAのディープな部分に潜入です。

【農産物・食品検査室】

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ここは、農産物の安全性を科学的に確認するため、成分分析や食味試験、残留農薬の検査を行う研究室。農産物の品質管理部門と言ってよいでしょう。
検査結果の信頼性を高めるため、試験所の国際規格であるISO/IEC17025の認定を受けています(食品・農薬分野として、国内初取得)。
残留農薬の検査は、年間約1000件の依頼があり、検査する農産物は、人の口に入る状態(林檎は皮ごと、みかんは皮を剥いた状態etc.)にして検査が行われます。農産物の安全性・信頼性を高めるために、これらの検査が利用されています。


【農薬研究室】

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農薬の効率的で安全な使用方法や、新しい防除技術・農薬の開発を行っている研究室。
害虫の説明をしている松尾さん≪写真左≫は、
  足を見ただけで害虫の名前が判別できる凄い方です。

研究のために元気な害虫が必要ということで、害虫の培養が行われています≪写真右≫。
現在、残留する農薬は、国が認可しないので、国産品の安全性は向上しています。
(もちろん、生産農家が、認可されている農薬のみを使い、
  その使用法・使用量を守っているという前提が必要です。)
農薬の安全性は、農産物の安全性だけでなく、
環境汚染の防止、生産農家の健康にも影響します。
日本は高温多湿の気候なので、
農薬を使用しないと育たない農産物が多いという現状があります。
農薬の使用量を必要最小限に抑える使用法や防除技術開発により、
安全で低コストの農産物が増えていくことを期待します。


【圃場(農場)見学】

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ホウレン草、ねぎ、白菜、キャベツ、ブロッコリーetc.の畑を見学しました。スーパーではなかなか見られない品種が栽培されています。
一押しは、“トンガリボウシ”というキャベツ。

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≪トンガリボウシ≫

こんなに甘いキャベツは食べた事がありません(キャンディキャベツを超えた!?)。
普通、キャベツの芯の部分は固いので、あまり食べたくないところですが、
“トンガリボウシ”は、この部分にキャベツと思えない甘さがあります。
この味を知っているのか、害虫や鳥に狙われているようで、穴のあいたものが目立ちます。
(この周りのキャベツは、あまり被害がないんです)
“トンガリボウシ”が、まだスーパーなどで販売されていない理由は、その形にあります。名前の通り、上の部分が少し尖っているので、
大量輸送できないのが原因。
なんか、とてももったいない気がします。
「こういう野菜は、栽培技術の高い農家が生産を担当して、ネット販売をするといいのでは?」と思いました。


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≪紫&黄緑色のブロッコリー(加熱しても、あまり色落ちしないそうです)≫

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≪ロマネスク調のブロッコリー≫

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≪サボイキャベツ(ちりめんキャベツ) 西洋で煮込み料理に使われています≫

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≪芽キャベツ 太くのびた茎にたくさん付いています≫


【官能(食味)試験】

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【テーブルには、なんと28品種のホウレン草!!】

時間は昼過ぎ。ちょうどお腹が空いたころに官能(食味)試験を初体験。
この試験は、パネラーを集めて、
農産物を実際に試食した際の感覚的な評価に基づいて行う検査。
品種名は、パネラーには知らされません。品種に対する先入観を排除するためです。
評価項目は、外観、食感、甘さetc.数項目あります。
今回のパネラーは、私たち野菜のソムリエ20数名でした。
検査対象は、米:5品種、人参:3品種、ホウレン草(茹で):6品種。
あと、生のホウレン草28品種の中から個々人でいくつか選んで実施しました。

やってみた感想は、「難しい」の一言(特に、美味しかった順番をつけるのが)。
一番美味しいのと不味いのは簡単だけれど、その中間に位置する品種の判定が??でした。
自分の直感を信じて判定するしかないんですが、数品種食べているうちにだんだん違いが分からなくなっていくんです。
普段から意識していないとできないですね。

最近、野菜の消費量を増やすために、甘みを強くしたり苦味を弱くした品種が開発されています。野菜を苦手にしている人達も食べられるようになって欲しいという配慮があるのでしょう。
でも、このような品種開発が進むと、生産される野菜が、本来の味から離れてしまう可能性が指摘されています。
それが良いのか、悪いのかの判断は、難しいものがあります。

ちなみに、今回の食味試験、ホウレン草で一番人気があった品種は、“日本”という東洋種。昔から馴染みのある品種でした。
本当に野菜が好きな人達は、野菜が持つ本来の味を求めているんだなと思いました。

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また“トンガリボウシ”が食べたいなぁ♪☆
posted by 廉 at 19:30| Comment(2) | 野菜:クラブ活動 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月01日

ワークショップ『輸入ベリー』

10/16、輸入フルーツの仕入・販売をしている船昌商事から川島さんをお招きして“輸入ベリー”の勉強会が開催されました。
お話はブルーベリーが中心。

テーブルの上には、名前は知ってるけど生食した事がない品種が半分以上並んでいます。
「どんな味がするんだろう?」
そんな期待感の中でお話が始まりました。

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■写真:本日、試食した品種



ブルーベリー

≪分類≫
 アメリカ原産。ツツジ科スノキ属の落葉または半常緑の低木果樹。

≪栄養素≫
 果皮に多く含まれる“アントシアニン”が、
 緑茶のカテキンと同じくらいの強力な抗酸化作用を持つ。
 細胞のガン化・動脈硬化を抑制して、心臓病や脳卒中予防の効果が期待されている。
 また、食物繊維の含有量は、生果の中ではトップクラス。
 整腸作用を助け、便秘解消や大腸ガン予防に貢献する。

≪主産地≫
 南半球:オーストラリア、ニュージーランド、チリ
 北半球:アメリカ(フロリダ・オレゴン・カリフォルニア)、カナダ
 国産:長野、群馬、埼玉etc.

 年間を通じて供給されるが、産地の移行時期は供給が不安定になる。
  (ex.南半球→北半球:3〜4月  北半球→南半球:9〜10月)

【オーストラリア産(旬:12〜2月。最盛期は12月)】
 マーケットの支持が高い産地。
 食味の評価が高く、品質も安定している。X'masの最需要期をカバー。

【チリ産(旬:12〜2月)】
 チリから日本への直行便がないので、輸入にはリスクが伴う。
 しかし、輸送技術の向上で、品質は年々良くなっている。

【カナダ産(旬:8月)】
 とても甘い品種:ブルークロップ種が豊富にある産地。
 近年、異常気象により品質が安定しない事が懸念されている。

【国産(旬:6〜7月)】
 日本国内でも冷涼地で生産されている。品種は、ハイブッシュ&ラビットアイ。 国産と競合する北半球のブルーベリーの価格は、比較的安めに推移する。

≪1本の樹の収穫量・寿命≫
 1シーズンで、6〜7回収穫できる。
 樹の寿命は、場所・気候によって異なる。冷涼地のほうが長生きする。

                  寿命   収穫のピーク
 オレゴン・カリフォルニア  15年   7〜10年目
 オーストラリア       7〜8年   4〜5年目


≪NOTE≫
■糖度(12〜15度)にバラつきがあるのは、日光によく当たった実とそうでない実があるから。
   ブルーベリーは、葡萄の房のように実をつけるので、どうしても差がでてしまう。だから、1粒だけ食べても味の良し悪しが分からない。
→4〜5粒を一度に口に入れて食べると、口の中でバランスが図れる。
  (でも、ちょっとお高いものなので、3粒くらいでいいかなぁ〜??)

■同じ会社の同じパックを買っても味が違う事がある理由
→ブルーベリーは、通常いくつかの品種を交ぜて販売されているから。

 品種がとても多い。
  (名前がついてなく、番号で表記されてるものが多数。ちなみに、
   今回試食したブルーベリーは、品種no.390とno.42でした。)
 収穫時期によっても品種が変わる。

■主に1パック:125gという表示で販売されるが、
チリ産・オーストラリア産は、10g程度多く入っている場合がある。

   → ブルーベリーを買ったら、試しに測ってみよう♪


いちご

ケーキ向けの品種(果肉が硬く、果形がきれいな円錐形のもの)を中心に輸入される。酸味が強く、あまり甘さはない。
アメリカでは、ウェルピクトとドリスフォールの2社で、ほとんどのシェアを占めている。

“いちごは鮮度が命”なので、食味は産地と消費地が近い国産のほうが良くなります。日本は、生食用の苺の生産量は世界一なんだそうです。

資料の写真にいちご畑で作業するものがありました。
「これは、トラクターで害虫を吸い取ってる様子です」と聞いて驚く。
できる限り農薬を使わないためなんだそうです。
害虫が掃除機みたいなもので吸い取れるんでしょうか?
作業の様子を見てみたくなりました。


ラズベリー

“酸味が強くて小さい”という印象があるラズベリー。
実は、日本に輸入されてる品種は、アメリカではあまり人気が無いんだそうです。アメリカで人気があるのは、粒が大きくて甘い品種。
この味を体験するには、現地に行って完熟したものを食べるしかないそうです。

日本に輸入されるものは、未熟果を輸送途中で追熟させているもの。
それに、完熟したものは日持ちしないので、輸入は難しいそうです。
アメリカの八百屋さんで見かけたら、食べてみてください。


カラント類

日本名は、“すぐり”。色は、赤・白・黒の3種。
“黒すぐり”は、“カシス”と言われています。
カシスには、毛細血管を拡張する効果があり、眼精疲労を改善すると言われています。
日本カシス協会

皮が薄く、実はつぶれやすい。中は、トロッとした果汁が入っていました。
日本に輸入されるのは、業務用の冷凍品が主。
生の実は酸味が強いので、加工して利用されるのが一般的です。
(ex.ジャム、酒、ケーキ材料etc.)


イチゴ以外のベリー類の輸入が増えた理由
■ブルーベリーの健康効果が、
 TV・マスコミで紹介されるようになった。

  → 今では、スーパーでもよく見かけるようになりました。
■小さいサイズのケーキ需要が増えてきた。
  → イチゴでは大きすぎるケースが増加。
■NYでのテロ事件があった時、空港閉鎖などの影響によりイチゴの輸入量が減少。
  → ケーキ業界に打撃(ケーキ素材としてイチゴに頼りすぎていた)。
  → イチゴだけに頼らず、旬の素材を使ったケーキを作ろうという
   機運が高まった。

感想
味は、やはり酸味が強いものが多かった。生食で人気があったのは、
ブルーベリー、ラズベリー、ブラックベリーの3つ。
私の一番のお気に入りは、ブラックベリーでした。

クランベリーは、苦味が強かった。ドライフルーツのクランベリーを食べた時、いつも「後味が苦い」と感じてましたが、その理由が分かりました。

価格は全体的に高め。1パック(125g)の小売値は、
 ブルーベリー :  600円前後
 ラズベリー   : 800〜900円
 ブラックベリー : 1000円前後
 
ブラックベリーがこんなに高いと思わなかった。
旬の時期は、実家の庭に食べきれないほど実をつけているものだからです。今度から、もう少し大事に食べよう。

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ブルーベリーの木には、紅葉を楽しめるものがあるそうです☆
ラベル:ベリー VMC
posted by 廉 at 18:21| Comment(0) | 野菜:クラブ活動 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年10月26日

実るプロジェクト vol.1

9/28、名古屋からフードコーディネーターの田中稔先生をお招きして
“じゃがいも”の勉強会が開催されました。田中先生は、東邦ガス料理教室の講師&野菜のソムリエ・ジュニアマイスターコース「ベジフルクッカリー」の講師でもあります。
また、飲食店のメニュー開発も多く手がけ、TV出演もされています。

今回のテーマは、「じゃがいものスイーツ」。
実際に何品か調理デモをしていただき、ジャガイモの調理特性のお話を聞きながら試食するという、幸せなワークショップ♪

ごつい印象があるジャガイモが、どのように変身するのでしょう?



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この方が、田中先生。
一見怖そうですが(私も人の事は言えませんが…笑)、喋り始めるととても面白い方です。
キッチンでは、楽しいお話と手際のよい調理が展開されていきます。
思わず、「お腹すいたぁ〜」と声を出してしまう方も!
教室内に広がる甘い香りが、“心の叫び”を引き出したのでしょう。
時間が経つにつれ、教室内の皆さん全員が、“田中ワールド”に引き込まれていきました。

今日のメニュー4品は、以下の通り(before→after風に)。

■じゃが芋のキャラメルクリーム煮

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使用品種は、“デストロイヤー”(品種登録名:グラウンドペチカ)。
見た目が、昔いたプロレスラーであるデストロイヤーを連想させるため、こう呼ばれている。
粉質でホクホクしているけど、煮崩れしにくい特性を活かした作品。
林檎のように見えますが、食べるとジャガイモ。見た目もオシャレな感じがします。
ジャガイモをキャラメルクリーム&トッピングされたアイスと一緒に食べるなんて、想像できないと思いますが、これが美味い♪
洒落たレストランのデザートのようです。
4品のなかでは、これが一番好きでした。

(写真ではアイスが溶けてしまってます…。
「白いソースの部分にアイスがある」つもりでご覧ください。皆さんの豊かな想像力に期待♪)

■じゃが芋プリン

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使用品種は、“アンデスレッド”。粉質でホクホクしていて、食味も良い。
煮崩れしやすい特徴を活かし、裏ごしして、プリン生地に使用。
「かぼちゃのプリンがあるなら、これもあり!」です。


■ホットケーキドーナツ

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使用品種は、“インカのめざめ”。粘質で、サツマイモに近い甘みがある。これを、1cm角に切って、ドーナツ生地に交ぜる。
ひと手間かけて、いつもとちょっと違う味わいのドーナツ完成♪

■じゃが芋の皮ジャム

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普段は捨ててしまう皮をジャムに使用。ライム果汁が、味と香りを引き立てています。ジャムの味を楽しむために、クラッカーにのせてシンプルに味わいました。
他の根菜類の皮も一緒に使うとさらに美味しくなるそうです。

注意しなければならないのは、
これらのメニューは、どの品種でも美味しくなるわけではない事。
じゃがいもは、品種により特性は異なるので(ex.粉質or粘質、煮崩れのしやすさetc.)、料理に合った品種を使う必要があります。
素材の特性を活かしたレシピを作成する事は、
メニュー開発をする上でも大事な要素
になるそうです。

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これが、一人ひとりに取り分けられた分量。
もちろん、私がこの量で足りるわけがなく、おかわりしました♪
(*^_^*)


田中先生のレシピのアイデアは、どのようにして生み出されるのでしょうか? 先生曰く、
「顧客からテーマを与えられたら、常に頭の中に置いておき、
アイデアがひらめいたら、すぐに作ってみる事が大切」

なんだそうです。
これを繰り返していくと、豊富な発想力が付くんでしょう!

また、料理講師になるために重要な点もいくつか話されました。
▼アシスタントがまともにできない人は、料理講師になれない。
   →段取りをしっかり把握し、制限時間内に調理が終了できるよう
   動けないといけない。
▼喋りながら料理を作るのは、意外とできない
(作業中は無口になりがち)。

   →子供とおしゃべりしながら料理を作ると良い練習になる。
▼生徒が調理を失敗した時のリカバリー方法を多く持つ。
   →例えば、生徒が砂糖と塩を間違えることは、料理教室では
   よくあるそうです。
    生徒が、調味料や手順、調理方法を間違えたとしても、心を
   傷つかせる事なく、また教室に来られるようにするために必要。

最後に「食育」について触れました。ある高校での話。
ある生徒の弁当に入っていたかまぼこが糸を引いていました。
先生が「それ、腐ってるんじゃない?」と指摘。でも、その生徒は、
「大丈夫だよ」と言ってそのまま食べてしまったそうです。
合成保存料を使用した食品が増えてきた為に、
“腐ってる”という意味が分からない子供が出てきた事を
問題視していました。


食品を腐りにくくする合成保存料は便利なものですが、
本来人間が持っていた能力を弱めてしまっている感じがします。


今回のワークショップは、楽しくて美味しかったです♪
私は、家でお菓子は滅多に作らないんですが、
「たまには作ってみようかな?」という気持ちが湧いてきました。
「先生。是非、また東京に来てください」の声に拍手喝采!
本当に来てくださいね♪ 待ってます。

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このワークショップの模様は、NHK「おはよう日本」で数分間放送。私は映ってませんでした(少しホッとしたかな?)☆



posted by 廉 at 18:44| Comment(0) | 野菜:クラブ活動 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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